数学基礎

【負の数を含む引き算の方法】
手順に従えば誰でも解ける!

突然ですが、あなたは以下の計算ができますでしょうか?

\(-2-(-3)+(-4)-5+6\)

上式の回答は「\(-2\)」となります。

正解できた方はおそらく正負の数の減法についてはマスター済みなのかと思います。

もし間違ってしまった方は、本記事を最後まで読んでいただければ上式の計算方法、ないしは、回答がなぜ「\(-2\)」となるのか理解できるようになるかと思いますので、是非最後まで読んでいっていただけると幸いです!

おろち
おろち

以降、本記事では上式を例として解説を進めます。

①まずは式を項単位に分解しよう!

項とは、「+」や「-」の符号で区切ったときの1つ1つの数のことです。

まずは以下の式を、単位に分解することを考えます。

\(-2-(-3)+(-4)-5+6\)

いきなり分解しろ、と言われても困ってしまうかと思いますので、以下のルールで上式を分けてみましょう。

項に分ける際のルール!

①数字の直前に「-」がある場合
  ⇒その「-」と数字の部分を1つの項とみなす。

②数字の直前に「+」がある場合
  ⇒「+」は含めず、数字のみを1つの項とみなす。

上のルールに従い上式を項単位に分解すると、以下のようになります。

\(\underline{-2}-(\underline{-3})+(\underline{-4}) \ \underline{-5}+\underline{6}\)




②必要に応じて「+」を補おう!

さっきの手順で項単位に分解した式を見てみると、項同士がくっついている部分があることがわかるかと思います。

\(\underline{-2}-(\underline{-3})+\color{red}{(\underline{-4}) \ \underline{-5}}+\underline{6}\)

このようにくっついてしまっている場合は、項同士の間に「+」を補いましょう。

すると、上式は以下のようになります。

\(\underline{-2}-(\underline{-3})+\color{red}{(\underline{-4})+(\underline{-5})}+\underline{6}\)

おろち
おろち

「-5」の項に突然カッコが付いているのが気になる方がいるかと思います。

「+」を補うと、「+-」のように符号がくっついてしまいますが、これは数学的に正しくない表記となってしまうため、符号を分割するようにカッコをつけています。

誤:\(\underline{-2}-(\underline{-3})+(\underline{-4})+\underline{-5}+\underline{6}\)

正:\(\underline{-2}-(\underline{-3})+(\underline{-4})+(\underline{-5})+\underline{6}\)




③「-」と「-」がくっついてる部分は「+」に変換しよう!

直前の式を見てみると、「-」のすぐ後に「-」がきている部分があります。

\(\underline{-2} \color{red}{-}(\underline{ \color{red}{-}3})+(\underline{-4})+(\underline{-5})+\underline{6}\)

このように、「-」同士がくっついている場合は、以下のように「+」に変換することができます。

「マイナスのマイナスはプラス」ってやつですね!

\(\underline{-2} \color{red}{+}(\underline{ \color{red}{+}3})+(\underline{-4})+(\underline{-5})+\underline{6}\)

おろち
おろち

注意点として、上式の例では「-」と「-」の間に「(」のようにカッコが挟まっていますが、これは先述した通り、2つの符号が重ならないようするため(正しい数学表記とするため)のカッコですので、実質くっついている、、、と理解して下さい。




④あとは簡単!「+」同士、「-」同士で計算しよう!

ここまで式の形を微修正してきて、以下の式を得たと思います。

\(\underline{-2}+(\underline{+3})+(\underline{-4})+(\underline{-5})+\underline{6}\)

この式を見て、みなさん、何かに気づきますでしょうか??

そうです、実は、項同士の間の符号が全て「+」になっているんです!

\(\underline{-2}\color{red}{+}(\underline{+3})\color{red}{+}(\underline{-4})\color{red}{+}(\underline{-5})\color{red}{+}\underline{6}\)

これは何が嬉しいのかというと、このような場合はどの項同士から計算してもよいことになっています!

おろち
おろち

これを数学用語で「交換法則」と言います!

上式でいうと、5つの項がありますが、この5つの項同士をどの順番で計算してもよい、ということになります。

なので、上式の項同士を入れ替えて、「+」同士、「-」同士が先に計算できるように変形すると、以下のようになります。

\(\underline{6}+(\underline{+3})+(\underline{-2})+(\underline{-4})+(\underline{-5})\)

上式のように分けたら、「+」同士の項、「-」同士の項を先に計算すると

\(\underline{9}+(\underline{-11})\)

となり、これを最後に計算すると「\(-2\)」と回答を得ることができます!


【まとめ】慣れてくるまでは正確さに徹しよう!

ここまで記事を読んでいただいた方であれば、冒頭の問題に回答できる知識を得たと思います。

そして、冒頭の問題が回答可能であれば、正負の足し算・引き算の問題はほとんど解けるようになっているかと思います!

もちろん、本記事で紹介した手順はかなり丁寧な手順ですので、慣れてきたら手順を省略してもらって構いません。

しかし、この正負の足し算・引き算の単元は云わば数学の基礎的な部分となりますので、ここが確実にできるようにならないと、この後の数学の単元で苦しむこと確実です!!

ですので、慣れるまでは正確さを最優先で、遅くともいいので確実に正解できるようにしちゃいましょう!

ここまで本記事を読んでいただき、ありがとうございました!

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